第6回のおはなし

乳液にできること

 洗顔後、化粧水をつけたらすぐに乳液を塗って
「お肌にフタをしてあげましょう。」とよく言いますね。


フタが必要ならば、乳液以外のものでもよいのでは?
と考えたことはありませんか?

ルシェーヌ化粧品では、フタ=乳液と考えておすすめしています。では、なぜオイルではなく乳液なのか、また、乳液はどんな役割を果たしているのか、今回はお話ししていきたいと思います。



まず問題です! 乳液は何からできているかご存知ですか?


答えは・・・「水と油」です!

(厳密に言うと、ここで言う「油」は「脂肪酸」のことで、この2つは化学成分的にまったく違いますが、今回は化粧品に使用する乳液のことをお話しするので、便宜的に脂肪酸のことを「油」と表記します。

化粧水で水分を補給した後なら、「水」は補給しなくてもいいのでは? なんて思いませんか?
けれど、この水分にもちゃんと意味があるんです!




ここには、水の持つ「親水性」、油の持つ「疎水性」(言い換えると➡親油性)という、脂肪酸が持つ二つの物理的特徴が関係しています。

漢字から、なんとなく想像がつくかと思いますが、親水性とは水に親しむこと・・・つまりは水と混ざり合う性質があるということです。そしてその逆が、疎水性(親油性)。水と混ざらない性質(油と混ざり合う性質)のことをいいます。

ヒトの皮膚表面には、肌細胞が並んでいます。肌細胞は通常の細胞と同じく脂肪酸でできた脂質二重膜といわれる細胞膜で取り囲まれています。

脂質二重膜の図


脂肪酸は水素を結合した炭素が鎖状に並んだ疎水性の鎖部分と、その端にカルボキシル基などの親水基を持っています。脂質二重膜とは、脂肪酸の疎水基同士が繋がって親水基を外側に向けて整然と並んだ形を作っている状態を指します。

脂肪酸模式図


つまり人の肌は、細胞膜の親水基が最も外側に並んだ状態となります。


表皮の外側は親水性


もし、油だけを肌につけたとしたら・・・肌(皮脂膜)の一番外側は、「親水性」です。油は疎水性なので、まさに「水と油」の関係となり、お互いにはじきあってしまいます。ここでのポイントは、乳液は「水と油が混ざり合っている!=乳化している」ということ。単純に、水と油を混ぜると、撹拌直後は混ざり合ったかのように見えますが、時間が経つと2層に分かれてしまいます。そこで必要となるのは「乳化」という作業です。

例えば、マヨネーズを思い浮かべてください。食用油とお酢、いくら混ぜても混ざり合いません。けれど卵がそこに入ると綺麗なクリーム状にすることができます。これを「乳化」と言います。

乳化には2種類あり、
・水の中に油があるもの(O/W型)
・油の中に水があるもの(W/O型)

O/W型の乳化

W/O型の乳化


マヨネーズや乳液は、水の中に油があるものにあたります。逆に、油の中に水があるものといったら、バターやマーガリンがわかりやすい例です。

ではなぜ、混ざり合いにくい「水」と「油」が混ざり合ったのか・・・

マヨネーズの例でいえば、それは卵が入ったからです。水と油の境目=「界面」に、2つの物質の仲を取り持つ卵=「界面活性剤」が存在したからでした。正確には、卵のタンパク質が界面活性剤の働きをして、乳化を起こしています。

またここで、先ほど示した脂肪酸の模式図がここでも出てきます。


脂肪酸模式図


脂肪酸の鎖の部分(疎水性)は油とくっつき、油の周りを取り囲みます。

乳化_マヨネーズ乳液

(この図はどこかで見たことはありませんか??・・・そうです石けんが油汚れを落とすときの図です。)油自体は疎水性ですが、その周りを脂肪酸が取り囲むと一番外側には親水基がくることになり、全体では親水性となります。これで油は水の中に溶け込みます。これをO/W(Oil in Water)型の乳化といいます。

逆に油の中に水溶性のものを溶け込ませるときは、水に脂肪酸の親水性基を結合させて周りを取り囲みます。(W/O型の乳化)。

乳化_バターマーガリン






それでは、水と油が混ざり合ったもの(乳液)は、肌に対してどんな働きをするのでしょうか。

わたしたちの皮膚は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層で成り立っていますが、一番外側の「表皮」をさらによく見ると、「表皮」の一番外側「角質層」の上に、「皮脂膜」という水分皮脂が自然に混ざり合い出来た保護膜があります。


この保護膜(皮脂膜)には、
 ●空気中の汚れや雑菌などから私たちの肌をまもる
 ●皮膚の水分が蒸発しないように保護する


などの働きがあります。

しかし、ストレスの蓄積や年齢とともに皮脂の量は減るため、皮脂膜による保湿や保護機能も衰えていってしまいます。それでは、どうすればよいか?それは、やはり外部から補給してあげることが大切です。

ここでポイントは、補給につかう化粧品は、「水」と「油」が混ざり安定した状態が必要だということです。

なぜかというと・・・
皮脂膜は、水分と皮脂(油分)が乳化しているからです!ちなみにこの乳化のタイプは、「油の中に水があるもの」。
乳化された乳液は、皮脂膜とよくなじみます。そして、足りなくなった皮脂膜成分を補ったり、皮脂膜のバランスを整えたり、外からの刺激から守ったりしてくれます。中でも、ルシェーヌ化粧品の乳液は乳化の際に、合成界面活性剤を使用せずにヒトの肌の脂肪酸組成に近づけて作成した「自社の液体石けん」で乳化をしているので、自然の皮脂膜と一体化してお肌を守る働きを助けます。自然の皮脂膜と同様の成分なので、皮膚常在菌に対しても影響を与えずに、皮脂膜の保湿作用を助けます。
※皮膚常在菌についてはまた詳しく・・・

ここまでをまとめると・・・

皮膚の図

皮脂膜の図



ヒトの皮膚の一番外側には、水分と皮脂が乳化した大切な膜がある!!


乳液の働き

乳液をつけることには、それなりの理由があるんですね。

ルシェーヌ乳液は、使用感の良いオリーブスクワランをたっぷり配合しています。スクワランは私たちの体内でも作られている「スクワレン」に、酸化しにくくなるように水素を添加したものです。皮脂膜のバランスを整え、水分油分を補い保ってくれます。

毎日何気なくしているお肌のケアも、乳液をつける時は皮脂膜を意識して丁寧につけてみると良いかもしれません♪